R.I.S.E.大森大会メインイベント、
望月は対戦相手の入場を待っていた。
僕はセコンドとしてその後ろに立っていたが、
自分がセコンドに付いた選手の対戦相手が
入場してくる時にドキドキしてしまったのは、
昨年の大晦日の高山さんとボブ・サップの試合以来2回目だ。
一体誰が入場してくるのか?
それは10年以上前のムエタイファンには堪らない選手!
タイ国、元ルンピニースタジアムライト級王者!
オロノー・ポームアンウボン!
ムエタイやキックを知らない方達にとってカタカナ名前で
難しい選手は、ロシアの選手だけじゃなかったのかぁー!
と言うくらいだろう。
しかしこのオロノーは、
そんな僕らにとってスーパースターと呼ぶに相応しいビッグな存在!
少年時代からムエタイを始め、
17歳で早くもメジャースタジアムで試合をするまでになる。
その後、体の成長に伴い各階級でランキングに名を連ねる有名選手に。
特にライト級時代には当時のビッグネーム達を倒しまくる快進撃!
タイトルマッチも制し、見事チャンピオンに輝く!
その年はタイ国内の年間最優秀選手に選ばれ、
首相から表彰までされている。
オロノー最大の魅力は、
対戦相手をおちょくったようなトリッキーな動きと、
必死な形相で相手を倒しにいくファイトスタイルにあるのだ!
って日記なのに格闘技雑誌のコラムみたいに語ってしまった(^^ゞ
まぁ要するに僕の中では
たのきんトリオが3人でグレイシートレインで入場するよりも
オロノー一人に心臓は破裂しそうなのでした!(#^O^#)
そんな事を考えながらオロノーの入場を
少女漫画の瞳のように見つめる僕を睨みつけるように
黒光したオロノーが入場してきました。
ここからはいくら憧れのスターでも、
たのきん全力投球でも、うちの選手と拳を交える敵なのです。
昔からオロノーの試合を見てきた分、
オロノーの事は良く知っているつもり。
僕は今回望月にパンチだけで勝負する作戦を教えていた。
1R、開始早々物凄い打ち合い!
先に当てたのはやはりオロノー!望月が一瞬よろめく。
今度は望月がいいパンチを当てオロノーがバランスを崩す。
このラウンド終了後のインターバルで僕は、
更にパンチでのラッシュを指示。
続く2R、望月は猛ラッシュ!
今日はパンチの切れも重さもなかなかだ。
このラウンドもオロノーをぐらつかせた。
3R、後がないオロノーはガンガン前へ出てくる
そこを望月がカウンターを取り、またもぐらつくオロノー。
試合終了!
判定は3−0で望月に上がった。
僕は現役時代、タイの有名なチャンピオンと闘ったことなどない。
ランカーとなら何回かあるが負け越している。
そんな僕が育てた望月がオロノーに勝ってしまった。
望月が勝ったことは素直に嬉しいが、
オロノーが全盛期から比べてかなり衰えていたのが寂しかった。
これも時代の流れだろうか?
今月スネーク打撃部門は好成績!
アマチュアでも一人優勝した。
歌川は日本ランキング入り!
そして今日の望月の勝利!
いい時ばかりじゃないのは分かっている。
だからこんな時間を長く続けるために普段の練習は厳しくやらせる。
帰りはみんなでインド料理屋にて楽しく打ち上げ!
プロを育てるには厳しいだけじゃダメ。甘すぎてもダメ。
僕はそんな中で育ってきた。
またまたこの言葉「時代は繰り返される」(^O^)
望月、おめでとう!
※試合の詳細は
こちら